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【お題小説】浴衣姿のパートさん(13ページ完結)
第1章 【夏風邪】
まさかふたりともこの建物が職場の同僚のボクのアパートだとは思ってないでしょう
ボクもこれ以上覗き見るのは良くないな、と思い窓から離れようとしたとき
夜空にパンパン!と花火が打ち上がりました
その夜の空を彩る花火に照らされたふたりの姿がハッキリと見えました
サトル君はボクから見て背を向けた方向でしたが、ちょうど立花さんはアパートの壁側に向かっていましたので表情までハッキリみてとれました
三階からの眺めなのでそんなに近くは無いのですが、それでも顔までわかる距離です
少し間を置いてから、再び打ち上げ花火の音が響きました
その音に反応して立花さんはキスをしたまま花火を見上げるように目を開けたのです
そのとき
三階から眺めているボクの姿に気づき、ボクと目が合ってしまいました
ボクはさっと窓枠から離れたのですが、どう考えてもバッチリお互いに認識したようです
えらいことになったな
ボクは面倒くさそうな事に巻き込まれやしないか、ヒヤヒヤしながらテレビのスイッチをつけました