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【お題小説】浴衣姿のパートさん(13ページ完結)
第1章 【夏風邪】
トイレから戻ってきた立花さんは改めて部屋の中を見回していました
「殺風景な部屋よね、小綺麗といえば小綺麗なんだけど、段ボールだらけじゃない
引っ越してきて半年以上は経つでしょう」
「転勤ばっかりだから荷物が少ないんですよ
その段ボールは冬物なんでまだ出してないだけです、こっちに来た当初は暖冬だったからそんなに服も要らなかったから出さなかったんですよ」
「段ボールと布団とテレビだけじゃ寂しいわね
こんど私が部屋に飾る観葉植物持ってきてあげるわ!」
また、 来るの???
「いえいえ、いいですって!
植物なんて育てられないし、ハードルが高いですよ!枯らしちゃうだけだから!」
「簡単よ、そんなに気構えるほどのもんじゃないわよ?歯医者さんの待合室や銀行とかにも置いてあるでしょ、ちょっと放ったらかしぐらいがちょうどいいのよ、気にしないで」
どうやら、また此処に来るみたいです
ボクがやたらと遠慮したいるのが、強引なサトル君と正反対のように受け取ってしまった立花さん
「キスしてきたのがジロウ君だったら良かったのに」
「えッッッ!?なんで!?」
「ジロウ君だったらガツガツしてないし、向こう見ずな雰囲気じゃないから、私に気遣って一歩ひいてくれそうじゃない?」
そう言うと立花さんはボクの手を握ってきました