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イツキとタマキ 〜本通り商店街〜
第1章 イツキとお絵描き

イツキとてヒデオ君はフルーツジュースをもらって絵を描くのをストップ


ふたりは虫を見つけてあーでもないこーでもないと話していましたので、ショウコさんはボクの隣に座ることになりました


「こないだ商店街で会ったじゃない?
 違う女性と歩いていたけど、どっちが奥さんなの?」


「どっち?」


なるほど、前に何度か遭遇したときはヒデオ君のお母さんのヨシエさんが居ましたからね



「絵を描いてたときに居てたのはヒデオ君はお母さんですよ、イツキのママはこないだ商店街で会った人です」


「そうなのね、なんだかマズイときに会っちゃったのかな、と思って声をかけなかったのよ?」



「ははは、ボクがいろんな女性と付き合ってるみたいに思えました? たしかに会うたびに違う女性と並んでいたら、そう思えちゃうのかな」


イツキたちが少し離れた場所に行ってるので、今なら自由に話せそうです



「それもあるんだけどね、それだけじゃなくって!

 こないだうちに来てくれたときにね、触ったじゃない? あれから、描きかけの例の絵を見るたびに変な感じになっちゃって!

 だからね、こないだ街で会ったとき
 あぁ、この人にコレ使ってるのかなぁ〜?とか思うのよね、うらやましぃなぁって!」



「うらやましい?」



「そうよ、あれから夢に出てくるもの……、
 そればっかり考えちゃって!
 そんな感覚、すっかり忘れてたとおもってたのに」


ショウコさんはそう言うと、立ち上がりました


「ねぇ?」


「はい?」



「また、お願いしてもいいかしら」


「モデル?」


「ううん、単刀直入に言うわね、はしたない話しなんだけど、

 ……私と、     シテみない?


 一回だけ」




ショウコさんはそう言うと、くるっと背を向けてしまいました



でもボクは見ていました


ショウコさんが赤面する表情を……







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