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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第10章 3度目のタイムリープ~メンチカ編~
玲音は智樹の肩を軽く叩き、ニヤリと笑う。

「いいな?お前が使えるかどうか、ちゃんと見せてもらうからな。ヘマすんなよ。」

智樹は喉の奥で小さく「はい」と返事をして、そのまま姫の元へ向かった。

席に戻ると、見た目は最高に可愛らしい姫が、少し退屈そうにしていた。

「お姫様……楽しんでくださってますか?」

不安な表情を圧し殺して、なるべく自然な声を出した。

姫はすぐに表情を明るくして、智樹を見上げる。

「もちろんっ!!この店の雰囲気いいよね~?みんな丁寧に接してくれるし。
でも、もう少し智樹くんのこと知りたいかな?」

智樹はこの言葉に心の中で僅かに痛みを感じた。

姫って人がどれだけ稼いでいるか知らないけど……

簡単に10万円なんて払ってもらっていいのか……?

ここはカフェだろ……?

智樹はチラッとテーブルに立て掛けられたメニュー表を見た。

天使のガラス細工が施された豪華な瓶に入った飲料水。10万円。
シャンパンは50万円。

コンカフェの平均的な相場の主力商品だ。

飲料水10万円って……

凄い世界だな……

10万円の水を購入してもらうのに躊躇う智樹だが、すぐに玲音の指示が頭に浮かぶ。

姫が店内デートまで進んでくれるよう、上手く誘導しなくてはならない。

失敗すれば、怒鳴り散らされ、暴力を振るわれるのだろう。

智樹は少し息を整え、口を開いた。

「もしよければ……お姫様のことをもっと知りたいので、店内デートしていただけませんか?」

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