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第18章 心結のグラビア撮影

「智樹くんっ」

心結が微笑んで目を合わせてきた。

その笑顔は、かつて幼馴染だった頃と同じで、どこか懐かしく、けれどどこか遠いものだった。

「ありがとう。今日はもう帰るね」

心結はまだふらつく足取りで、部屋を後にしようとする。

智樹は迷った末、思わず手を伸ばして心結の手首を掴んだ。

「ココ……俺………」

『ココを守りたい』そう言いかけた瞬間、心結の瞳が智樹の方を見つめた。

涙が溢れそうなその目に、智樹は一瞬、言葉を失った。

「ごめんね、智樹くん……」

心結は手を振りほどき、静かに扉を開けて出て行った。

その後ろ姿を見つめながら、智樹はただ立ち尽くすことしかできなかった。

そして、部屋に一人残された智樹は、拳をぎゅっと握り締めた。

「俺が……守らなきゃいけないのに……」

その呟きは、誰にも届くことなく、静まり返った部屋に響くだけだった。