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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第18章 心結のグラビア撮影
一方、校門を出ようとしていた心結のスマホが震え、涼からの着信が画面に映し出された。

「はい、涼さん……」

通話を始める心結を、近くで見ていた智樹は、その表情が次第に強張るのを見逃さなかった。

「え……芸能事務所の社長さんが……はい、わかりました……すぐに伺います」

通話を切ると、心結は校内へ戻ろうとしたが、その腕を智樹が掴んだ。

「ココ、どこ行くんだよ?」

「……ちょっと、大事な用事があるから」

「涼か?あいつに呼び出されたのか?」

智樹の問い詰めるような口調に、心結は苛立ったように眉を寄せた。

「智樹くんには関係ないでしょ?」

その冷たい言葉に、智樹は一瞬動きを止めたが、すぐに反論した。

「関係なくないっ!!あいつに利用されてるだけだっ!!」

「利用されてる……?そんなの知り合ったばかりのあなたに関係ないっ!!」

心結は語気を強めて腕を振りほどき、智樹を見上げる。

その瞳には迷いの色はなく、ただ何かに取りつかれたような、決意だけが宿っていた。

「ごめん……心配してくれるのは、嬉しいんだけど……私、特待生として学校に通わせてもらってる。
学費だって免除してもらってるから。
それに涼さんの紹介で芸能の仕事ができれば、家族の負担も減るんだよ?智樹くんみたいな普通の人にはわからないよ……」

その言葉に、智樹は愕然とした。

「……俺が普通?もしかして……俺が邪魔だって言いたいのか?」

心結は一瞬躊躇したが、すぐに視線を逸らして答えた。

「そうだよ。私の未来の邪魔をしないでっ」

そう言い放つと、心結はそのまま校内へ走り去ってしまった。

「俺なんて……ただの邪魔者か……」

悔しさと悲しさが胸を締め付ける。
心結が抱える事情を理解したいと思う気持ちと、それでも彼女を守りたいという想いが、智樹の中でぶつかり合っていた。

だが、心結が自分を邪魔だと言い放った言葉だけが、いつまでも耳に残って離れない。

「絶対に、涼の思い通りにはさせない……」

心結を守るために。
そして自分の想いを伝えるために。

智樹は心結を追いかけた。


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