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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第19章 極秘の撮影現場
ひとみが演じるのは、冷酷で職務に忠実な女刑事。

表向きは正義感溢れるエリート刑事だが、幼い頃に両親を惨殺された過去を持つ。

事件は迷宮入りしたままだが、彼女は独自に捜査を進め、その真相に迫ろうとしている役だ。

相手役の俳優は、龍一。

50代で筋肉質な体と、鋭い目付きが印象的な、演技派の俳優であり、ひとみの相手役として十分な威圧感を感じる。

そんな龍一が演じるのは、裏社会のボス。

彼女の両親を殺害した事件の捜査線上に浮かび上がる重要人物。

殺人事件の黒幕ではないが、犯人の行方を知る唯一の手がかりを握っている。

そしてこれから撮影が行われるのは、龍一が隠れ家として使っている薄暗い高級ホテルでのシーン。

壁には影を際立たせるような柔らかなライトが灯り、中央には大きなベッドが置かれている。

テーブルの上には高級ウイスキーのボトルとグラスが置かれ、部屋全体に不穏な緊張感が漂っていた。

「カット22、本番っ!!」

監督の声が響き渡り、スーツ姿のひとみがベッドに腰掛けて、台詞を言う。

「私の両親を殺した、あの男の居場所を教えてほしいの……」

ひとみの声は低く、揺るぎない意思を感じさせる。

しかし龍一は、ひとみの覚悟を嘲笑うように、ニヤリと笑った。

「お前みたいな女が……何を企んでる?」

「私情よ。警察は関係ないから」

「ふん、なるほどな。警察が探っているんじゃなくて、お前自身の問題か……」

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