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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第19章 極秘の撮影現場
心結はこれまでに演技なんてしたことがないのはずなのに、ブライドの高い女刑事の心の動きや、仕草がリアルにイメージできた。

私は女刑事……

父の仇を追う強い女……

体を差し出すのは、使命のために必要な行動……

屈辱ではなく、覚悟なんだ……

「わかりました。よろしくお願いします」

心結はバスロープを脱いで、黒のランジェリー姿になり、龍一の待つベッドの中央に座ると、監督の声が部屋に響いた。

「よし、リハーサルなしでいくぞ!」

龍一はふっと表情を変え、瞬時に役へと入り込んだ。

その鋭い目線が心結に向けられた瞬間、彼が別人のように見える。

「カットがかかるまで、全部俺に任せていいから……」

耳元でそう囁かれた瞬間、心結は全身に鳥肌が立った。

それが役に入り込む彼の本気なのか、それとも龍一自身の本性なのか、心結にはわからなかった。

「カット23、本番っ!!」

監督の合図と共に、龍一の手が心結の肩に触れる。

触れられただけなのに、強引に感じるその手が彼女の心を揺さぶった。

思わず見上げた龍一の瞳に、引き込まれそうな魂が宿っているのを感じると、そのまま唇が重なった。

チュッ……

「怖いか?気の強いお前らしくない……」

きっと背後から撮影されていても、心結の不安に感じている様子が伝わっているのだろう。

龍一のアドリブの台詞に助けられた。
そう思うと同時に、包み込まれるように抱き締められると、不安や緊張がスッと消えていく。

これは演技……

ただの演技のはずなのに、なんで……

こんなに、リアルなの……?

次第に、心結はカメラの存在を忘れたかのように、龍一の首に手を回して抱きついた。

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