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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第20章 映画の試写会
スクリーンが明るくなり、試写会が始まった。

心結が演じる妹役の登場。

後から付け足したような、家のリビングでひとみと会話するような脇役で、数回登場する程度。

台詞も映画の内容に関係のないものばかり。

このような役で、心結が話題になるはずもなく、会場に集まった者達も、彼女を脇役の一人として見ているわけではなかった。

会場全体が期待しているのは、ひとみの代わりに濡れ場を演じたという場面。

一人の女優としてではなく、濡れ場を演じた素人同然の女子高生という存在が、どれほど話題になるのか。どれだけ自分に注目が集まるか。

心結だって、なんとなくわかっていた。

映画が進んだ終盤、女刑事が冷酷な裏社会のボス、龍一と対峙するシーンがやって来た。

大丈夫……大丈夫……

きっと……あの事は編集されてる……

心結は、自分にそう言い聞かせながらスクリーンに映る自分の姿を見つめた。

会場の視線を全身に浴びるようで、息苦しさを感じる。

ここから……

みんな……見ないで……

心結の指先が冷たくなり、心臓の鼓動が速まっていく状況の中、会場にスクリーンの龍一の声が冷たく響いた。

「フッ……なるほどな。恥ずかしいのか……?」

画面の中の心結は、黒のランジェリー姿で、龍一に抱きついていった。

その瞬間、観客達の間から微かなざわめきが聞こえる。

智樹は悔しそうに唇を噛み締め、涼が隣で息を呑んでスクリーンを見つめていた。

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