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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第20章 映画の試写会
心結は、横で黙ってスクリーンを見つめる智樹の視線を感じていた。

それがあまりに耐えがたく、彼女は小さく震える声で呟いた。

「お願いだから……もう見ないで……」

その言葉に、智樹がピクリと反応して心結を見た。

彼女は俯いたまま、小さく震えている。

「……見ないでって……どういう事だよ?」

智樹の低い声には絶望と怒りが滲んでいるように思えた。

心結は、頭の中で必死に言い訳を探し、震える声で言葉を絞り出す。

「これは……演技だから……本当に触られたりなんかしてない……」

自分でも苦し紛れの言葉だと分かっていが、どうにか智樹だけでも、龍一に体を触れられていた事実を隠したかった。

「ベッドシーンって……前張りとかするから……本当に触れたりなんて……できないんだよ……」

小さな声でそんな説明をしながらも、スクリーンから聞こえる自分の喘ぐ声や、M字に足を開いたように見える様子が、言葉の説得力を薄れさせていくのを感じる。

智樹はその言葉を聞きながらも、視線を再びスクリーンに向けた。

「本当にそうなら……なんでこんな声が出るんだよ……」

「あの声……全部……演技だから……」

心結はなんとか誤魔化そうと話しながら、小さく体を震わせて、泣き出しそうになっていた。

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