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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第4章 初めてのタイムリープ
3日後の夕方ーーー

夏祭りの夜、智樹と心結は駅から神社へと続く参道を歩いていた。

街灯の代わりに吊るされた提灯が、二人の影を揺らしている。

「わぁ~、すごいね!人がいっぱいいる!」

心結の浴衣は、淡い桜色の生地に白の花柄が描かれていて、可愛らしさと大人っぽさを兼ね備えている。

そんな心結が楽しそうに目を輝かせて、智樹の隣で弾むように歩いていた。

「ココの浴衣、似合ってるよ。大人っぽくていいな?」

普段なら子供っぽいとバカにする智樹が、ミサから聞かされた「大人っぽくて可愛い」という言葉が、心結は嬉しい。という事を実践していた。

そう呟くと、心結は照れくさそうに顔を赤らめた。

「ありがとう。智樹くんも、今日はカッコいいねっ」

二人は笑いながら、露店が並ぶ道を歩き始めた。
屋台の前で、心結は目を輝かせて立ち止まる。

「見て。さっき話してたとうもろこし。食べようよっ」

「うん、じゃあ俺が買ってくるから」

智樹が露店でとうもろこしを注文している間、心結は隣の射的屋台を興味深そうに見つめていた。
とうもろこしを手渡された心結は嬉しそうに笑い、口をつける。

「うん!甘くておいしい!」

智樹も一口もらって頷く。

「うん、これはうまいな」

人混みの境内から、少し離れた木陰に座って食べるとうもろこし。

「私の分も残しておいてよぉ……」

「美味すぎてつい食べ進めてしまうっ」

「ちょっとっ!!智樹くんっ」

こんなやり取りも幸せだった。
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