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第4章 初めてのタイムリープ

優斗は片想いをしている心結の泣きじゃくる姿に、思わず後悔の念が押し寄せたが、すでに手遅れだった。

先輩達の顔色を伺いながら、優斗はさらに

「へへっ……ケツまで丸見えだったぞ？」

なんて泣いている心結に向かって、バカにしたような捨て台詞まで吐いた。

その様子を少し離れた所で見ていた智樹は、凄い勢いで駆け寄り、心結を守るために優斗に殴りかかった。

「優斗っ!!何やってんだっ!!心結を泣かせやがってーーーっ!!」

智樹は優斗に向かって全力で挑んだが、複数の上級生の不良も喧嘩に加わり、太刀打ちできるものではなかった。

「なんだ？コイツ……弱いくせに俺らに喧嘩売るとはな？」

上級生の不良にそんな事を言われながら、智樹は痛い目に遭ったが、心結を守るために戦った。



そんな怪我をした智樹を保健室へ連れていったのは、心結だった。

二人きりの保健室で、手当てをしてくれる心結は、何度も「私のせいで、ごめんね……」と呟いていた。

智樹も悔しそうに泣きながら「ココの仕返しができなくてごめん……」と謝っていた。

すると心結が笑顔を向けて、唇の横の切れた部分を、消毒しながら言った。

「守ってくれようとしてくれた智樹くんは、カッコよかったよ。
ふふふ……ありがとね……」