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何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第6章 2度目のタイムリープ
「え……泣いてた……?」

「うん、ずっと感極まった顔で心結ちゃんを見てたから。初めて会えて嬉しかったとか?」

「うん、すごく嬉しかった……。でも、参加券がもう売り切れて……」

「今の心結ちゃんの人気は凄いからね?ライブが始まって2曲くらい聞いたら、他の曲を諦めて並ぶくらいじゃないと、買えないよ~」

「えーーっ!!ライブなのに、ステージ見れないの?」

ライブなのに心結と1分話そうと思えば、歌も最後まで聞けない。
たかが1分。
しかし200人並ぶだけで、一巡するのに3時間以上かかるのだ。
地下アイドルのカリスマの現状に驚きが隠せない智樹。

すると真っ白な彼女が、ケラケラと笑いながらポケットに手を入れて、一枚の券を取り出すと、智樹に差し出した。

「これあげるよ。心結ちゃんの参加券。私、いっぱい持ってるからさ」

「えっ、いいの?そんな……」

「どうぞ。私は愛っていうの、覚えておいてね?」

智樹は突然現れた愛に戸惑いながらも、特典券を受け取った。

「ありがとう。愛さん……」

「気にしないで。ずっと泣いてたから、気になっちゃって」

そう言って微笑む愛は、何か不思議な魅力を持っていた。

智樹は愛に列を案内されて、無事に特典会に参加することになり、ついに心結に会えるまで数人に近づいた。

特典会のブースでは、アイドルたちがそれぞれのファンとチェキを撮りながら会話をしている。

その様子が智樹の目にも自然に入ってくる。


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