この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
何度タイムリープしても……初恋の幼馴染は誰かに純潔を奪われる
第6章 2度目のタイムリープ
智樹の順番が来て、心結と対面する瞬間がやってくる。

目の前にいる彼女は、少し化粧が濃いが、間違いなく自分の知っている心結だった。

「こんにちは、心結ちゃん……」

緊張気味に挨拶した智樹の顔をじっと見ると、不思議そうに首を傾げる心結。

「……どこかで会ったこと……あるよね?」

突然の問いに智樹は驚いた。
いくら記憶を探っても、心結と会ったことはない。

アイドルがファンの顔を覚えていない時、「忘れていた」と相手に思わせない為の、営業トークなのだろうか?

しかし心結の語尾には愛の言っていた、嘘の語尾ではなく、どこか真剣さが感じられた。

「ないと思うけど……」

「そっか。ごめんね。なんか懐かしい感じがしちゃったから」

「懐かしい」という言葉が、共通の記憶であるかのように響いた。

「えっ?懐かしい?」

「うん、そんな気がしただけ。気にしないで?チェキ撮ろ?どんなポーズにする?」

心結に何らかの記憶があるのか、ただの勘違いなのか。それすらわからない。

モヤモヤした気持ちのまま、二人の指でハートを作ったポーズでチェキの撮影。

心結はチェキにペンでサインか何かを書いている時に、智樹は最後に1つ質問してみた。

「アイドルって楽しい?」

その問いに対して、心結は一瞬、表情が固まった。

一瞬のことだったが、心結がその表情を隠しきれなかったことが、智樹には分かった。

だが、心結はすぐに笑顔を作り直し、言葉を続けた。

「すっごく楽しいよぉ~。
メンバーも運営さんも、みんな優しくしてくれるからねぇ~」

彼女の返答は、確かに笑顔で返されたものの、その語尾には嘘の時に使う、甘えるように伸ばす表現が含まれていた。

これが何かのヒントになるのか……?

近づくのも難しいのに守るって……?

心結を奪う相手って……

誰なんだ……?

智樹の頭の中に浮かぶこの疑問が、心結のこの世界線の影だと感じた。

1分が過ぎて、手を振ってバイバイした時、心結の唇が動いた。

「智樹くん……」

そう言ったような気がした。
/94ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ