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第7章 アイドルの闇オークション

店内は予想以上に広々とした空間が広がっていた。

照明は最低限しかつけられておらず、床や壁。海外製のソファが、高級な雰囲気を醸し出している。

そして店内の中央には、一段高くなった舞台があり、そこを囲むように、椅子に座らされた。

大人達の顔は無表情だが、その瞳には欲望が渦巻いている。

「場違いなところに来たな……」

智樹は小さく呟いて、手汗を拭き、舞台を見つめながら、ゴクリと唾を飲み込んだ。

このステージで……
何が起こるんだ……？

それぞれが冷たい視線を交わしながら、これから現れる商品をじっと待っている不気味な空気。

ココは現れないでくれ……
何かの間違いであってくれ……

そう願わずにはいられなかった。

そしてステージにスポットライトが当たると、[ふらっと#らぶ]の最年長の青担当。
青いフリフリのアイドル衣装を着たメンバーが、静かなムード音楽のリズムに合わせながら、ステージに上がった。

名前は真優(まゆ)。24歳。

黒髪で巨乳のハーフっぽい大人びた女の子だった。

同じグループのメンバーだ……

やっぱりココも……

出番が来るのか……

智樹は落胆した気持ちで、ステージに目を向けた。