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girlslove
第1章 【一目惚れ】
「免疫?何の?」
キョトン…とされても
「黒……せりさんみたいな、き、綺麗な人」
「え?何?」
最後、ゴニョゴニョしちゃって聞こえなかったみたい
2回言う勇気もない
「何でもないです」
お湯が沸いて珈琲を淹れて持って行くと
「綺麗だなんて滅相もない」って
「聞こえてるじゃないですか!!」
あはは!とまた笑う
ちゃんと口角が上がって笑顔まで女神級
何なの、この人………欠点がなさ過ぎる
視線も仕草も声も全部、美しい
メイクも似合ってるんだよな
自分の顔をよく知っている感じ
「そうだ、今度いつ頃行けそう?リタッチお願いしようかな」
そう言われて自然に隣に座り、髪をかきあげ、毛先や根元をチェックする
バチッと目が合って「あ…ごめんなさい」って咄嗟に謝ってしまう
「何で謝る?もっと見てよ、次も指名するって言ったじゃん」
「つい職業病で人の髪の毛見ちゃって」
「それ普通でしょ?」
クリクリお目々がジッと見つめてくる
うぅ………理想の二重幅
「ん?まつエクしてます?つけマですか?」
「まつエク、一応地毛」
「えっ!」
今度は私の方が近付いた
マジマジとまつ毛を見てしまう
こんな綺麗な人の美容関係はめちゃくちゃ興味深いのだ
SNSも美容関係ばっか観てる
鼻の先がくっつきそうなほど見入ってた
「綺麗…」とつい心の声がポロリ
「え、口説かれてる?」
「えっ!?違っ…!!」
状況的にテンパってしまい、ソファーからずり落ちそうになった
細い腕が見事にキャッチしてくれて、ドラマのような展開……
嘘でしょ?
せりさんが覆い被さってるような……
いや、掌で頭を守ってくれているんだ