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girlslove
第4章 【爪痕】





「俺だったら碧唯を幸せに出来るよ……今、盛り上がってるだけだよな?」


「は?何言ってるの?離してよ」


「諦めようって思った、碧唯が幸せになるならって……けど、相手を知った今はちょっと黙ってられないよ」


本当に分かってるの…?
痛いよ、離してってば


「私が誰を好きになるか淳太に関係ないし、自分の幸せは自分で決めるよ?」


グッと握っていた力はスッと弱まった
「だよな…」って力ない一言
自分らしくない振る舞いに本人が一番戸惑っている感じ
頭ガシガシ掻いて「ごめん!」と項垂れる


「う、うん……行くね?」


「碧唯、本当にごめん…」


どうかしてた…って顔で不安そうに見てくる
丁度、店の前にタクシーが到着した
行こうとしたけど足が止まる
振り向いて私は、真っ直ぐ淳太に伝えるの


「私、こんなに本気になれたのは初めてなの……例え誰に止められようと絶対に譲れない、だから淳太の気持ちには応えられない、ごめんなさい」


そう言うだけ言って、タクシーに乗り込んだ
真っ直ぐ前だけを見て振り返らない
淳太を一人残して走り出す


びっくりした……急な展開で頭が追いついてこないよ
え、そんな傾向あった?急過ぎない?
今まで2人きりの時も何度かあったけど、今日のはガチだよね…?
それに、相手が分かったって?
せりさんだから黙ってられないって事?


確かにそこをとやかく言われる事はないと思うんだけど、いつもの様子じゃない淳太が一瞬怖かった
あんな付かず離れずだった淳太が、初めて駄々をこねたような……
力も当たり前だけど勝てなかったし
ビクともしなかった


私……間違ってなかったよね?
ちゃんと、断れてたよね?
次に淳太と会ったら普通で居られる?
また周りに気を遣わせちゃうんだろうか
何が正解だった…?





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