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girlslove
第1章 【一目惚れ】





「目、閉じて?」


「え?え?ちょっと……」


「良いから閉じて」


「は、はい……」


もうダメだ、腹括るしかない、のか……
あ、私、唇カサカサかも知れない
リップ塗りたい
いや、そういう事じゃなくてっっっ


「はい、まつ毛ついてたよ?」


「へ…?」


ヤバ、素の声が出た
え、まつ毛?
あぁ、これもお決まりの展開ってやつですか?
ハハハ、いやいや、動揺なんてしてませんよ
1ミリも期待してませんって
顔も強張ってませんから
ちょ、変な空気なってません?


「何か期待した?」


「へっ!?」


わかってますよ、あなたの方が一枚上手な事くらい
どうせこの後もあなたの手の内で転がされて
勝手にドキドキして
勝手に堕ちて
勝手に落ち込んだりするんです
こんなAIか!ってくらいのべら棒な美女に振り回されるのも悪くないかなってちょうど思い始めたところですよ


「碧唯が良いならその期待に応えてみせるけど?」


「へ…?何…言ってるんですか、期待って何ですか?」


目がキョロキョロしちゃって完全にテンパってる
そんな私をいとも簡単に頬ムギュッてしてきて仕留めにかかるの
だから……この視線には勝てないってば


「顔に書いてある事しても良いの?」


「きゃ、きゃお?」


「うん、間違ってたらごめん」


「へ…?」


え、え、ウソ………………唇、重なってる
私、目ひん剥いたままだよ!?
何のムードもないけど、柔らかい唇に一気に体温上昇
ようやく脳が理解した
目を閉じたせりさん……こんなドアップでも綺麗
毛穴なんてないんじゃないか?


ほんの数秒だったかも知れないけど、唇が離れると少し寂しさも感じた





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