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girlslove
第5章 【従順】
「碧唯は頑張らなくて良い、そのままの碧唯で居て欲しいよ、等身大のまま愛せるから」
「ダ、ダメです、甘やかしちゃ……私がちゃんと、一緒に居てプラスになれる人間で居たいんです」
「もう充分なってるよ」
「あ、甘い……」
「仕方ないよ、碧唯に惚れてるもん」
「なっ…それは、私の方がです!」
「碧唯も惚れてくれてるの?」
「……そりゃあ、はい」
「クスッ……それじゃもう、ズブズブに甘えたり甘えられたり…で良いじゃない」
「ですね、ふふ」
「このタイミングで言うのも何だけどひとつ、言っておかなきゃいけない事がある」
「はい、何でしょう…?」
ちゃんと気持ちを確認しあったからこそ、もっと知って欲しいから、私の事
ベットの上で正座なんてしたら、より改まっちゃって甘かった空気が一変しちゃったね、ごめん……
「大事な事だから頭の隅にでも置いておいて欲しいんだけど、私の今やってる仕事の事なんだ」
「仕事って……ダンサー兼、振り付け師ですよね?」
「うん、普段は今日見せたみたいにスタジオでレッスンしたりしてるんだけど、事務所にオファーがあるとそのまま遠方に遠征というか、出張みたいな感じで振り付けを教えに行ったりだとか、振り付け師で集まって一曲まるごと振り付け考えたりだとかもあるんだ」
「へぇ、そうなんですね」
「それは前々から決まってたりする事もあれば急に決まって招集されたりもする……近場だとすぐ帰ってこれるけど遠方だと2週間から1ヶ月近く行かなきゃいけなくなったりもするの」
「つまり、急に家を空ける事があるかも…って事ですか?」
「うん、それだけは……本当に申し訳ないんだけど」
「え、それだけですか?」
「……はい」