パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 【決意】

最後のキス………


泣いちゃダメだ、笑顔で見送るの
「行ってらっしゃい」ってちゃんと言えたよね？
薬指のリングにキスしてくれてギュッと握った後
せりさんは背中を向けて搭乗口へと向かった
見えなくなるまでバイバイした
やっぱり少し泣いちゃった
でも仕事あるし、上を向く


初めてこんなに離れて生活しましたね
一人で帰る家なんて、あれほど慣れてたはずなのに、今は寂しくて堪りません
せりさんが使ってたコップや着ていた服も全部が愛おしい


せりさんのパジャマ着て寝てますって言ったら呆れちゃいますか…？
匂い置いてってくれてありがとうございます
毎日クンクンしてます
好き過ぎる、この匂い


毎日、時間は決まっていないけど練習風景や自撮りなんかも送ってきてくれて嬉しい
夜は時々テレビ電話も
体力オバケのせりさんでも相当なハードスケジュールだそうで途中で寝落ちしちゃった時は可愛かったな
私にとってはご褒美という名のスクショタイムでしたけどね


そして、最近嬉しい事があったんです
今まではせりさんの髪型やカラーにして欲しいとかはあったんですけど、最近はちょっと違ってきていて


「次はどんなヘアカラーにされる予定ですか」
「あの方もう切りに来ました？次どんな感じですか」
とかってせりさんのニュースタイルを聞いて来られるお客様が増えてきてるんです
私もすっかり専属スタイリストって感じで知名度爆上がりなんですよ


流石にまだニュースタイルまではお教え出来ませんけど、それだけ注目されてるせりさんが凄いです
帰って来たら一番にお手入れさせてください
いや、一生、せりさんの髪質は守ります！！


「彼女さん、行っちゃってるんですよね」


後輩らがそう私に聞いてくるけど、女同士だとどう呼び合うのが正解なのかな