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girlslove
第6章 【決意】
「ぷはは!マジで怒んなよ、眉間にシワ!今のマジで写真撮りたかったわ、待ち受けにしたい、アハハハ!」
あぁ、ムカつく……
でもまぁ、淳太の中で吹っ切れてんなら良いか
……良いのか!?
背中バシバシ叩くな、笑い過ぎだよ
「安心しろって、お前よりぜってー幸せになってやるから」
「別にそこ心配してないわ」
「だからお前も幸せにな?ってもうさっきの顔見たら充分伝わってくるけどな」
「でしょ?」
何を言い出すかと思えば、そういや淳太って時々こんな風に面倒臭い言い回ししてくる奴だったわ
「お前1ミリも動揺しないのな?」ってケタケタ笑ってる
当たり前でしょ、相手誰だか知ってるよね
黒永せりさん以上の人なんて居ないよ
この先ずっとね
「お前ら、本物だわ」って今更!?
だから髪の毛わしゃわしゃするなー!
「ちょ、本当ムリ、やめ…」
やめてよ!って言おうとしただけなのに
見事に淳太の腕の中
わぷっ…と胸板に顔面から突っ込み
一瞬何が起こったのか身体も脳もフリーズしてしまった
ギュッとされてようやくハグされてるんだと把握する
「ごめん、一瞬だけだから、同僚としてのハグだから許して?」
またしても、閉店後の店内、2人きり……
いざとなれば股間を蹴り上げる覚悟で居るが
淳太の腕が少し震えてる事に気が付いて強く出れないでいる
全然何も喋ってくれないじゃん……
一瞬だけじゃないし
身動き出来ないよ
でも何故か拒む事も出来なかった
いつも一緒に居た
苦労を共にした
ダメなところも、良いところも全部知ってる
本気な時の顔も見抜けるよ
だからこそ、茶化しちゃいけないってわかる
今もそんな目をしていた
「淳太…?」
「ごめん、長過ぎたな」
「大丈夫?熱ない?」
「ねーわ」