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girlslove
第6章 【決意】





「碧唯!」って一番聞きたかった声が……
大きなトランクに大きなボストンバック乗せたままこっちに向かって来てる


え、こっちから降りて来てたの!?
後ろにまだ他のダンサーさん達も居たけど真っ先に駆け寄ってきてくれている
私も走って飛び込んだ
がっちり受け止めてくれてクルクル回る


せりさんだ……ふわっとあの匂いが鼻をかすめる
この温もりも、この顔も、声も、全部がせりさんだ……
2週間ぶりに会ったせりさん、行く前より更に逞しくなった…?
自信に満ち溢れていて、とても手応えを感じた渡韓だったんだろうな


「会いたかった、碧唯…!」


フニャ…となるのは前と同じだ、嬉しい


「おかえりなさい、せりさん」


一番にしたい、ハグ……出来ましたね
たくさん人が行き交う空港内
まだ、後ろの方でダンサーさん達も待ってくれているというのに、頬を包まれた私は誰よりもせりさんを射止めたくなってる


「ただいま、碧唯…」


そうだ、せりさんは人目なんて気にしない人だったよね
する、と決めたら絶対曲げない人
どこまでもストイックで真っ直ぐ自分を持ってる
そんな人に惚れ込んだら、こんな事は朝飯前なのかも……


一度触れたら、なかなか離れられない
誰か止めて……ううん、止めないで
見られていても止められない
私も両手で頬を包み返す
ギュッと手首握られた


「続きは帰ってから…」


「はい…」


ハッと我に返り、急に恥じらいが襲ってくる
ヤバ……此処、空港だ
皆さんとお別れして、タクシーで家路についた
わかってますよ、エレベーターでも待てないですよね?
階に着くまで舌を絡め合う
途中で開いても良いようにせりさんが背中を扉に向けてくれる


「ごめん、余裕ない…」


その言葉が一番嬉しいです





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