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girlslove
第7章 【新たな道】
「え、え、OK?やった、やった〜!」
こんなに泣き合ったのは、最初で最後
まずはお互いの両親へのカミングアウトだね
碧唯の実家は両親、姉、
私の実家は両親、弟、
大事な話があります、とだけ伝えてお互いの実家へ足を運んだ
反対される覚悟もしてきた
親なら当然…なのかな
きっと孫の顔だって見たいはず
碧唯に少し髪のトーンも抑えてもらって
オリーブベージュのストレート
碧唯のお姉さんも結婚しているが帰省してくれていた
ド緊張の中、第一声が
「こんな綺麗な人、何処で見つけてきた!」だった
人生で一番、動揺したかも知れない
2人の思いの丈を一言一言、丁寧に、大切に、お伝えした
途中から笑顔がなくなった事も想定内だ
最後まで何も言わず耳を傾けてくださった
それだけでも充分、有り難い事だ
碧唯も隣で涙を堪えて家族に全てを伝えられたと思う
「お話はわかりました」と最初に口を開いたのは碧唯のお母さん
笑うと目や口元が碧唯に似ていて綺麗な人だ
碧唯は母親似なんだな……
「碧唯、お前が幸せそうで何よりだ」
見た目は頑固一徹といった感じだったが、優しい声のお父さん
お姉さんは私の1つ上でお子さんが2人、今日は旦那さんに見てもらっているそう
お姉さんはお父さん似だ……
もう、口から心臓が飛び出そう……
沈黙が怖い……
家族が目を見合わせて頷いている
今此処で反対されたとしても諦めたくない
それは碧唯も強く願っている事だから
もう離れられないんです
「せりさん、碧唯」
お父さんに呼ばれて顔を上げた
「正直に言うと皆、びっくりしてる」
ごもっともです……
すると隣に座っていた碧唯が私の手を握ってきた
「しかしだな……」
お父さんの真剣な顔つきにゴクリ…と喉を鳴らす
私も碧唯の手を握り返した