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girlslove
第2章 【隠された想い】
OPENからCLOSEに札を変える
最後まで残っていた同僚や後輩と一緒に駅まで向かう
途中でスマホを確認すると
(終わったら連絡して)とせりさんからメッセージが来ていた
一瞬、フリーズして、(終わりました、駅に向かってます)って返したら(私も向かう)って!!
「えっ!!」
思わず声が出ちゃって、同僚たちにびっくりされた
ご飯食べに行こうかって話が出てたけどパスした
皆は駅前の創作居酒屋に行くらしいからそこでバイバイしようとした矢先
ドドドッ…とバイクが真横に止まった
フルフェイスヘルメットから見える、見覚えのある毛先
え……!?
バイクから降りてきてそのまま近付いてきた
目の前に来てヘルメットを取る
同僚たちともまだ解散していないのに……
バサッと乱れた髪をかきあげて直して、皆の目を奪った人物は、皆がよく知る私の美人顧客、黒永せりさん
「あっ……」
そうです、こんな格好良い登場の仕方しちゃうなんて、どれだけ私の心を掴むんですか
皆の方に向かって、私の肩を抱き寄せる
「すみません、今から彼女お借りしても良いですか?」
え…?え…?
私とせりさんを交互に見てる皆の視線
タイムラグがあったけど、察してくれた同僚が
「どうぞどうぞ」と快諾する
「ありがとうございます」って安心した笑顔とかあまり向けないでください
惚れちゃうじゃないですか
自分の着ていたライダースジャケットを脱いで私に着せる
「え、せりさんが着ててください」
「大丈夫、ロンTで充分だから」
ズボッとヘルメットを被せてきた
「じゃ、失礼します」と手を引かれバイクに乗せられる