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girlslove
第3章 【告白】
夢かな、と思った
「碧唯」ってあの声で呼ぶから
やっぱりせりさんだと思って泣いちゃった
「遅いよ」とボカスカ叩いたと思う
「うん、ごめん」ってどういう意味?
本命じゃないのに何で今会いに来てるの?
「私、見ちゃったよ?◯◯町でせりさん、彼女と飲んでたでしょ?キスしてた……」
夢でも何でも良い
この際、言いたい事全部言ってやろうって
「カホの事?確かにご飯食べに行った、酔うと誰にでもああなる人なの…って言っても碧唯からしたらそんなの分かんないよね、ごめん!本当にごめん!もう二度としない!ていうか、彼女でも何でもないから!」
ちゃんと聞けてたかどうかは別として、せりさんの前でポロポロ泣いて困らせたんだろうな
「私に見せる同じ顔してた〜」とか泣き喚いて、せりさんの腕の中でヨシヨシされてまるで駄々っ子
「ごめんね……どうしたら許してくれる?どうしたら泣き止んでくれるの?」
頬を包まれてせりさんの瞳に映る私は、
「今すぐ此処でキスして」とせがんでいた
あの日のキス、私で上書きしてよって……
路上キス……しかも女同士
全く人が通っていないわけじゃない
出来る?無理?
我儘だと引いた?
俯く私の顔を上げさせて、その場で重なる唇
ウソ……ヤバい、見てる人居るかも
咄嗟に離れたらまた顔ごと向けられて重なる
当たり前のように舌が挿入ってきて
あぁ……このキスが欲しかった、と涙が溢れた
「機嫌、直った?」
赤面する私を覗き込むせりさん
頷くしかないじゃない
「明日、休みだよね?帰したくないんだけど、良い?」
え、何で休みなの知ってるんだろう……
淳太に聞いたって、え?え?
ちょっと頭パンク寸前……