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girlslove
第4章 【爪痕】
顔が近い……チラチラと周りの視線も感じながら
イチャイチャ禁止令を出したのは私
だから……「我慢、して?」
せりさんの唇に人差し指を当てて距離を取るの
私しか見てないせりさんは嬉しそう
ダメだ、普通にイチャイチャしてる……
こっちを見てる人たち全員に声を大にして言いたいもん
このバチクソ綺麗な彼女は私の恋人ですって
下で絡めてる指先
恋人繋ぎに変えてくる
電車の揺れでまた距離が近付く
前髪にキスされてももう怒れない
好き………せりさんの全部
結局、繋いでた手は離れて抱き寄せられた
人の目、気にしなくなった
もうあと一駅で降りるし、良いか
「その顔、今見せちゃダメでしょ」
今度は私が怒られちゃったよ
誰にも見せたくなくて抱き寄せたらしい
ねぇ、結構見られてるよ
混んできた車内
顔を上げて「もう大丈夫だよ」って言うのに
額にキスされる
ヤバい……甘過ぎる
腕の中でジタバタしちゃう
髪をナデナデされて至近距離で見つめ合ってる
絶対もうキスしちゃうんじゃないかって思われてるんじゃ……
ようやく最寄り駅に着いて2人で降りていく
改札を出れば腰に手を回されピッタリくっついて歩くの
コンビニに寄れば他のお客が振り返るほど目立つ容姿
袋下げて手を繋いでせりさんのお家に
エレベーターに乗ってミラー越しに写真撮るの、一回してみたかったんだよね
「キスしたかったのに…」ってボソッと言ってくるけどエレベーターはまだ外です…!
どうせ玄関入ったら、襲いかかってきますよね…?
ほら、がっつき過ぎですよ
まだ靴も脱いでないし……
「ハァハァ、せりさん…っ」
「良いから」
唇、離してもらえない
足の間に足入れてくるし、後頭部押さえた手も離してくれない
「アイス、溶けちゃう…」