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バンコクの夜の街で日本人の男であること
第3章 “ゴーゴー・バー”
『こいつ、何者だ……?』
みたいな視線だ。
俺は有名人にでもなった気がした。
でも、分かっている。
彼女たちが、ほかの客をほっといて俺のところにくるのは、俺が格好いいからではなく、俺が“日本人”だからだ。
まして、店のママが目をつけた“獲物”なのだ。
分かっている。
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