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女性のための犯され短編集
第15章 最終電車で犯される

終電の車内は、がらんとしていた。蛍光灯の白い光がチカチカと揺れ、時折、電車の走行音が単調に響く。
彼女は大学からの帰り道、バイトで疲れ果てた体をボックス席のシートに預け、うつらうつらと眠りに落ちていた。窓に映る自分の顔は、ぼんやりとしか見えない。カバンを膝に抱えたまま、首が少し傾いで、規則正しい寝息が漏れている。
夜中の12時を少し回った頃だ。
電車は住宅街の外れを走り、次の停車駅までまだ10分以上ある。乗客は彼女以外にほとんどおらず、遠くの車両でスーツ姿の男が一人、新聞を読んでいるだけだった。
静かすぎる空間。彼女の意識は、疲労に引きずられるように深い眠りの底へ沈んでいた。
....カタン
何か小さな物音がした。
(ん……?)
意識が一瞬、浮上しかけたが、まぶたは重いまま。
夢うつつの中で、電車の揺れか何かだろうと流してしまう。バイト終わりのハンバーガーセットを胃に詰め込んで帰ってきたこの時間、身体は休息を求めている。明日も講義がある。課題はまだ終わっていないけど、まぁなんとかなるだろう……。
そんな呑気な思考が漂う中、彼女は再び眠りに落ちた。
だが
「……ねえ、見てよ」
「……うわ、マジかよ」
小さな声が、彼女の耳に届く。かすかに聞こえるそれは、夢の中の幻聴かとも思えたが、少しずつ現実感を帯びてくる。男の子の声だ。低く、ひそひそと話している。まだ幼さの残る、どこか不安定なトーン。
彼女の眠りは浅くなりつつあったが、身体はまだ動かない。疲れが筋肉を硬直させ、まぶたを開ける気力もない。

