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女性のための犯され短編集
第5章 触手生物に犯される

「いっやあああああ!!」

 彼女がいたのは、海に面した岩場の窪みで、ピチョン…ピチョン…と上から水滴が落ちてくる洞穴だった。

 そこで仰向けに倒れている。ほとんど裸も同然の姿で──大の字に固められた手足には、太い触手が絡み付いていた。

「なに!?…なっ…なんなのこれ!?」

 さっそく逃げようと試みたが、ビクともしないのはさっきと同じ。

 彼女を拘束しているのは、ブヨブヨとした感触の巨大な生物で、背後から抱きしめるように触手を絡ませていた。海の中では透明だったが、今は乳白色の生々しい姿。

 タコの足にも似ている触手は、吸盤のかわりに、びっしりと細かな毛が生えている。

「きゃあああ!助けて!……だれ、か……//」

 それが彼女を縛り、ヌルヌルとした液体を分泌しながら肌の上をすべっている。

 あまりのおぞましさにあげた悲鳴が、誰もいない洞穴に反響した。

「…うああ…!助けてーー!…っ、あっ//…ああ…」

 ぼろぼろの歯切れとなってしまった衣服は、申し訳程度に身体の上に残るだけで、触手の動きに合わせて一枚…二枚と落ちていく。

 なので彼女は裸なのだが、晒された肌にまとわりつく触手が粘液を塗り広げてズル…ズル…と這い回る。

 そのせいで戸惑いを含む甘い声が、悲鳴の中に場違いにも混ざっていた。

(どうして!?身体が熱いっ…熱い…!)

 この分泌液の作用だろうか。体温が高く、身体はいつもよりずっと過敏になっているように感じる。

 そして──彼女が目を覚ますのを待っていたのだろうか。正体不明の生物は、その動きを活発化させた。

 ズルズルッ...!
 ズルズルッ...!

「──‥!?」

 絡み付く触手の動きが突然、速くなる。

「‥!?あっ!?…あっあっあっあっ??…ああ…//」

 胸、ウエスト、腕、太もも、足の裏…

 いっせいに襲いかかるおぞましい快感に、身体が大きく跳ねる。


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