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女性のための犯され短編集
第5章 触手生物に犯される
翌朝のこと。
彼女は例の浜辺に全裸で倒れているところを、地元住民によって発見された。
急いで病院に運ばれるも、身体に異常はなく、受け答えもきちんとしていて精神的にも安定していた。
事件に巻き込まれたのは明らかなので警察に事情を聞かれたが、彼女は「何も覚えていません」と繰り返すだけだった。
それからすぐに退院して、彼女は実家に帰ってきた──。
実家は田舎らしい広い一軒家で、昔、自分の部屋として使っていた畳部屋で彼女は寝起きしている。
押し入れを開けると、子供の時に使っていたランドセルやらおもちゃやらがそのまま保管されていた。
そのダンボールの中には、自分が描いたたくさんの絵が束になって入っていた。
小さい頃から絵を描くのが好きだった。
イラストレーターになるのも、その頃からの夢だったのだ。
パラッ....
「──…」
何度も描いてきた地元の海──。
そのうちの一枚には、白色の、タコのようなクラゲのような生き物が、岩陰からちょこんと頭を出している。
「………そう、か」
なんだ
はじめましてじゃあ、なかったのね
「……、はぁ…♡」
思い出すだけで繰り返されるカラダの疼きに、彼女はなやましく熱い息を吐いた。
(終)