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女性のための犯され短編集
第6章 可愛かった弟に犯される
弟は、昔は可愛かった。
どこに行くにも後ろを引っ付いてきて、幼稚園で描いた絵をプレゼントしてくれたり、「おねぇちゃんが好き!おっきくなったら結婚する!」なんてことを言ったりもしていた。
…けれどそんな無邪気な弟も中学生になり、姉と距離を置くようになった。中3になった今ではあからさまに彼女を避けている。
「──…え?留守番?」
「そう。明日から三連休でしょう?おばあちゃんの具合が良くないって電話があってね、お母さんとお父さんで様子を見てこようと思うの」
「二人とも行くの?てか、むしろわたし達も行った方がいい?」
「あなたたちが来たらおばあちゃん逆にはりきっちゃうから、やめといたほうがいいわ」
「そっか」
ある日の夕飯の席で、両親が彼女にそう告げた。
「僕はいいよ、べつに」
彼女の向かいに座る弟が、起伏のない声で答える。
もちろん彼女も異論はない。ただ…
(うーん、二人きりかぁ…)
「お姉ちゃんなんだから、お母さんがいない間のご飯はあんたにお願いするわね」
「えっっわたし??」
「……べつに、いらない。コンビニとかで適当に買って食べるから」
「……っ」
ぶっきらぼうにそう言って、弟は食べ終わった食器をキッチンに運んだ。それからすぐに自室に戻ってしまう。
(……っ、可愛くない!)
腹が立つような寂しいような…彼女はそんな心境だった。