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異世界転生したら王子に溺愛されて困っています·͜· ♡
第1章 プロローグ。
「ブランシュ様···、ブランシュ様···どうかお目をお開けくださいまし···」
誰かが、私の手を握ってすすり泣いている声がする。
でも。
まだ、まだ、眠いの···お願い寝かせて。
体が酷く重たくて、瞼が重い。
シクシクと何処か湿り気を帯びた部屋の空気の中、私は再び深い眠りの奥へ奥へと沈んで行った。
♦ ♦ ♦
パチッ。
(久しぶりによく寝た気がするわ!)
と、思考回路もスッキリ爽快したは良いものの視界の中に飛び込んで来た情報に、今度は頭を悩まされるはめになってしまった。
「いっつー···!。何これ、身体中が痛いわ···」
とりあえず上半身を起こそうとすれば、ビリッと全身に電気が走った様な痛みが走って再びベッドへと戻るはめに。
「それにここは何処···。病院···にしては内装がおかしい。病院の中のVIPルーム?いやいやドラマじゃあるまいし···」
まるで何処ぞのヨーロッパの中のお城の中のような内装だ。やたら
にロココ調の家具たちが並べられている。
何とか動かせる首だけを動かしてキョロキョロしていると、室内に派手な音が響き渡った。
「···!?」
(あ、メイドさんだ)