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禁断の果実
第15章 検査
私はひとりでこのお腹の子供を育てようと思っていた。
でも、優一郎は反対するのだった。
「俺は、瑠唯のことが心配なんだ…」
「ありがとう、でも、私はこの子を産むわ…」
「どうやって育てるんだ…」
「私、他の仕事を探して仕事をしながらこの子を育てるわ…」
すると、優一郎は悲鳴に似た声でこう言う。
「そんな、無茶な…」
「無茶でもいいの…」
そんな言葉を遮るように優一郎はこう言ってくる。
「その子供…俺と一緒に育てないか?」
「え?」
私はその言葉を聞くと黙ってしまった。
このお腹の子供は優一郎の子供ではない。
自分の教え子の響の子供なのだ。
その自分の子供でもない子を優一郎は一緒に育てようと言っている。
優一郎は尚も続けてこういうのだ。
「俺の気持ちは今でも変わっていない…」
「え?私はレイプをされた汚れた身体をしているのよ…」
私はこの時でも、まだ自分を責めていた。
でも、優一郎はこう言うのだ。
「そんな事を俺は気にはしていない…瑠唯の身体は汚れてなんていないよ…」
「優一郎さん…」