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禁断の果実
第15章 検査

私の瞳から泪が溢れてくるのを感じた。

「瑠唯、俺と結婚してくれないか?」

私はこの事を聞いても即答できなかった。
泪が瞳に溢れて優一郎の顔が二重に見えてくるのだ。

でも、私はこう言ったのだ。

「このお腹の子供はあなたの子供ではないのよ?」
「俺の子供ではないかもしれないが、瑠唯の子供には違いないだろう?」

響の子供であるのに優一郎はそんな事は気にしていない様に見えた。
この時、本当に優一郎が私の事を考え思っている事に気づいたのだ。

私はこう続けた。

「本当にそれでいいの?」
「あぁ、構わない…俺は瑠唯の事を愛してるから…」

「ゆ、優一郎さん…」

また、私の瞳から泪が流れてくるのを感じたのだ。

「その子を一緒に育てよう…」
「ありがとう…」

優一郎は私の手を力強く握って来る。
私もそれに応えるように握り返した。

「俺は、瑠唯とその子供を幸せにするよ…」

その言葉は、本当に優しく私の心を癒してくれたのだった。

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