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第16章 エピローグ

私は響が亡くなった後、優一郎と結婚した。
結婚式はごく近しい人だけを呼んで行われた。

その式には私の両親である和彦や咲恵はもちろん友人の理恵も出席してくれた。
始め、私が妊娠していると聞いた時、両親は非常に驚いていた。

それも、その子供が教え子の子供であると知った時の両親の驚きの表情を未だに忘れる事はできない。

和彦がこう言ってくる。

「本当に、その子供は教え子の子供なのか？」
「ええ、そうよ…」

「なんてことなんだ…」

和彦の動揺は計り知れなかった。

そんな両親だったが、私の気持ちを理解してくれたのだろう。
私を責めたりもせずに、許してくれたのだった。

出産はかなりの難産だった。
その時間は優に16時間を超えていたのだ。

そんな出産の時にも優一郎は立ち会ってくれた。
和彦や咲恵も一緒にいてくれたのだ。

子供は難産ではあったが無事に生まれた。
生まれて来た子はとても可愛い女の子だった。

その子を両親は自分の本当の孫が生まれたかの様に喜んでくれた。
優一郎も自分の本当の子供が生まれたかのように喜んでいた。