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雨が好き
第28章 お仕事場

【お仕事場】
暦の上では暑さが和らぐ頃、とされているが、まだまだ暑い日が続いていた。
あの、蒼人さんとの海辺でのデートから、数日が経った。
あの後、私はしばらく蒼人さんに抱きしめられ、星が空を駆けるのを見ていた。
私の胸の中にある、何かが解けて、夜に溶け出した・・・気がした。
いつしか、目を閉じていた。
そして、ただ、蒼人さんの体温を感じていた。
あの日から、私の中で少しだけなにかが変わった気がする。
具体的に何、とは言い表し難いのだけど、強いて言えば、感覚がはっきりした、という感じだろうか?
足が地面についている感覚、
肌が風に触れている感覚、
吸気が体を巡る感覚、
海の匂い、虫の声、大気のゆらぎ・・・
目に映る夏の名残の緑も、一層鮮やかに感じられた。
私は世界に近くなった。
暦の上では暑さが和らぐ頃、とされているが、まだまだ暑い日が続いていた。
あの、蒼人さんとの海辺でのデートから、数日が経った。
あの後、私はしばらく蒼人さんに抱きしめられ、星が空を駆けるのを見ていた。
私の胸の中にある、何かが解けて、夜に溶け出した・・・気がした。
いつしか、目を閉じていた。
そして、ただ、蒼人さんの体温を感じていた。
あの日から、私の中で少しだけなにかが変わった気がする。
具体的に何、とは言い表し難いのだけど、強いて言えば、感覚がはっきりした、という感じだろうか?
足が地面についている感覚、
肌が風に触れている感覚、
吸気が体を巡る感覚、
海の匂い、虫の声、大気のゆらぎ・・・
目に映る夏の名残の緑も、一層鮮やかに感じられた。
私は世界に近くなった。

