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雨が好き
第28章 お仕事場

その後、主に高岡さんと蒼人さんが事務所の中を案内してくれた。
一階は事務所、ロッカー室や装備品の倉庫、簡単な炊事場やシャワー室まであった。
二階は休憩室や宿直室等があると言っていた。
交代で宿直をしているという。また、災害が発生したときなどは数日帰れないことも。
「食料や、水の備蓄は1階。災害時の救助活動は主な仕事じゃねえけど、山の専門家として警察や消防、地元の自治体と協力することもあるんだ」
数日帰れない・・・。
その言葉で、蒼人さんと前の彼女さんのエピソードを思い出してしまう。
『それが、あなたの選んだ仕事だから』
・・・私も、そう、言えるだろうか。
「あと、転勤が多いな、俺等。高槻はまだここ来たばっかだからしばらくねえがな。結婚したら、全国転勤組だぞ?」
にやっと高岡さんが笑う。私はううう・・・っとますます顔を赤らめる羽目になった。
「せ、先輩!」
蒼人さんが慌てて高岡さんをたしなめたので、その話題はそこで終わってしまったけど・・・。そうか、結婚・・・転勤・・・かあ。
なんだか、世界が近くなったとともに、現実のあれこれも、私の心に近くなった気がして、その忙しさは、あまり体験したことがないものだった。
一階は事務所、ロッカー室や装備品の倉庫、簡単な炊事場やシャワー室まであった。
二階は休憩室や宿直室等があると言っていた。
交代で宿直をしているという。また、災害が発生したときなどは数日帰れないことも。
「食料や、水の備蓄は1階。災害時の救助活動は主な仕事じゃねえけど、山の専門家として警察や消防、地元の自治体と協力することもあるんだ」
数日帰れない・・・。
その言葉で、蒼人さんと前の彼女さんのエピソードを思い出してしまう。
『それが、あなたの選んだ仕事だから』
・・・私も、そう、言えるだろうか。
「あと、転勤が多いな、俺等。高槻はまだここ来たばっかだからしばらくねえがな。結婚したら、全国転勤組だぞ?」
にやっと高岡さんが笑う。私はううう・・・っとますます顔を赤らめる羽目になった。
「せ、先輩!」
蒼人さんが慌てて高岡さんをたしなめたので、その話題はそこで終わってしまったけど・・・。そうか、結婚・・・転勤・・・かあ。
なんだか、世界が近くなったとともに、現実のあれこれも、私の心に近くなった気がして、その忙しさは、あまり体験したことがないものだった。

