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雨が好き
第34章 待合室

暗い崖の下に落ちた蒼人さん。
冷たい雨に打たれて体温を奪われてしまった蒼人さん。
どうしよう・・・どうしよう・・・
あの時、本当に引き止めておけば・・・。
でも、そんなこと言っても、あれはお仕事で・・・
でも、だけど・・・
頭の中がまとまらない。
まっすぐに考えることができない。
命に別状はない、って言ったって・・・
どうなっているの?
帰って・・・来る・・・よね・・・?
心の中、蒼人さんがどこか暗いところに溶けて消えてしまうようなイメージが湧く。
カタカタと身体が震えだす。
9月とは言え、まだ暑い。
車の中は冷房をかけているくらいだ。
本来なら汗ばんでいてもおかしくないくらいなのに。
それなのに、身体が芯から、冷たくなる。
ぎゅっとお父さんが私の手を握る。
その感覚で、ハッと気がついた。
「みなと・・・落ち着きなさい」
もう一度、ゆっくりとお父さんが言った。
うん・・・
私はゆっくりとうなずいた。
冷たい雨に打たれて体温を奪われてしまった蒼人さん。
どうしよう・・・どうしよう・・・
あの時、本当に引き止めておけば・・・。
でも、そんなこと言っても、あれはお仕事で・・・
でも、だけど・・・
頭の中がまとまらない。
まっすぐに考えることができない。
命に別状はない、って言ったって・・・
どうなっているの?
帰って・・・来る・・・よね・・・?
心の中、蒼人さんがどこか暗いところに溶けて消えてしまうようなイメージが湧く。
カタカタと身体が震えだす。
9月とは言え、まだ暑い。
車の中は冷房をかけているくらいだ。
本来なら汗ばんでいてもおかしくないくらいなのに。
それなのに、身体が芯から、冷たくなる。
ぎゅっとお父さんが私の手を握る。
その感覚で、ハッと気がついた。
「みなと・・・落ち着きなさい」
もう一度、ゆっくりとお父さんが言った。
うん・・・
私はゆっくりとうなずいた。

