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雨が好き
第40章 夜の公園
「みなとちゃん、思った通りの人
 蒼人が好きそうな・・・人だった」

「え?」

好きそう・・・って、
どういう?

「蒼人は、落ち着いていて、
 なんていうかな・・・雰囲気のある人?
 好きみたい」

夜の公園を歩きながら、
水際さんがたくさん蒼人さんの話をしてくれた。

保育園の頃、川遊びをしてて落ちて流されたこと、
小学校のころから勉強が好きで、本をよく読んでいたこと、
工作が苦手で、妹に夏休みの宿題の工作を作らせていたこと、
自分が友達に喧嘩をふっかけられて取っ組み合いをしていたら、加勢してくれたこと、

などなど・・・。

意外なエピソードに笑みがこぼれる。

「あ!笑った・・・!よかった」
そう言って、水際さんも笑った。

公園の中央、噴水があるところにたどり着いた。
9月も末だと言うのに、まだ夜気は熱を帯びている。
噴水の周囲に飛び散る水気が、幾ばくか涼を私達に届けてくれた。

水際さんがベンチに座ったので、
私もその横に腰掛けた。
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