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雨が好き
第43章 女友達
午後は、お化粧品を、と言われた。
 売り子さんが左、水際さんが右について、
 肌の質とか、肌色とか、顔の形とか・・・
 色々見られて、あれこれと

これも試してみて
 こっち塗ってみて
 これ、さわってみてどう?
これは?こっちは?
 この色いいよね?!

きゃっきゃ、きゃっきゃと、両側からいろいろ、いろいろ。
どうやら、売り子さん、水際さんのお知り合いみたいで

二人に挟まれて、まるで私はお人形になった気分だった。

「どう?」

完成した私の顔・・・
 え?誰?

たしかに自分の顔だけど、
 ものすごく・・・なんというか・・・
 ぴかっとしてて
 元気そうで
 なんだか・・・すごい・・・違う。

鏡の中の自分に見入っていると、
私の後ろから水際さんの顔がぴょこんと・・・

へへへ!と笑っていた。
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