この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
雨が好き
第53章 彼の部屋
【彼の部屋】

心臓が、ドキドキする。

この間、お誕生会の時も来たはずなのに、
その時と、壁の色も、家具の配置も、家の匂いも、
何も変わっていないはずなのに、
なんでこんなに、私はドキドキしているのだろう。

「え・・・あ・・・っと、これ、お届け物・・・」

別に誰に急かされているわけではないのに、
リビングの机の上に、わたわたと、
カフェオレの入った水筒と、
サンドイッチの入ったパックを出した。

「ありがとう・・・すごく、助かる」
蒼人さんが笑ってくれて、その笑顔を私は直視できなかった。

なんで?
なんで、なんで?

「あ・・・えっと・・・す、座ったら?」
カチコチに固まってしまっている私に席を勧めてくれた。
彼はそのままキッチンに。

「そのカフェオレは後でもらいますね。
 でも、今日はせっかくなので、みなとさんからもらったキットで、
 コーヒーを淹れてみたいんです」

プロには敵わないかもしれないけど、いいですか?
なんて聞いてくる。

ぶんぶんぶん

私は首がもげそうなほど振ってみせた。

全然・・・そんな、プロって・・・だって・・・
頭の中にはいっぱい言葉が浮かぶのに、
声は全く出なかった。
/283ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ