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雨が好き
第53章 彼の部屋

サンドイッチを食べて、チョコレートを頂いて、
コーヒーを飲んで、
楽しくおしゃべりをする。
そんな時間は、あっという間に過ぎていく。
あんまりお店を留守にできない。
もう、帰らないといけない。
「また、明日、お届けに来てもいいですか?」
「うん、お願いするよ」
しばらくならお父さんはお届けしていいと言っていたから・・・。
名残惜しいけど、立ち上がる。
そのまま玄関に。
靴を履いて、玄関先で彼と向き合う。
「傘・・・それ使ってくれているの?」
私がさしてきた、青空の傘。
「うん・・・やっぱりこれ、使いたかったから」
じっと、見つめ合ってしまう。
でもだめ、行かなきゃ。
「また、明日・・・」
「うん、明日・・・」
玄関を開ける。外は、まだ雨。
少しだけ冷たい風が入ってくる。
「あ・・・みなとさん」
呼び止められて振り向く。
上がり框の上、彼がすっと目を泳がせた。
「みなとさんと・・・キスしたいです」
その照れた顔がなんだか可愛らしくて、
そして、愛おしくて、
私は引き寄せられるように一歩、
彼の家の中に戻った。
コーヒーを飲んで、
楽しくおしゃべりをする。
そんな時間は、あっという間に過ぎていく。
あんまりお店を留守にできない。
もう、帰らないといけない。
「また、明日、お届けに来てもいいですか?」
「うん、お願いするよ」
しばらくならお父さんはお届けしていいと言っていたから・・・。
名残惜しいけど、立ち上がる。
そのまま玄関に。
靴を履いて、玄関先で彼と向き合う。
「傘・・・それ使ってくれているの?」
私がさしてきた、青空の傘。
「うん・・・やっぱりこれ、使いたかったから」
じっと、見つめ合ってしまう。
でもだめ、行かなきゃ。
「また、明日・・・」
「うん、明日・・・」
玄関を開ける。外は、まだ雨。
少しだけ冷たい風が入ってくる。
「あ・・・みなとさん」
呼び止められて振り向く。
上がり框の上、彼がすっと目を泳がせた。
「みなとさんと・・・キスしたいです」
その照れた顔がなんだか可愛らしくて、
そして、愛おしくて、
私は引き寄せられるように一歩、
彼の家の中に戻った。

