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雨が好き
第55章 告白

【告白】
「夜8時、駅前にある【Ali d'angelo】(アリ・ダンジェロ)という小さなバーで」
そう言われた。
アリ・ダンジェロはイタリア語で【天使の羽】だそうだ。
地下に降りていくタイプのバーなんて入ったことがない。
そっと入口で中を覗いていると、後ろから水際さんに声をかけられた。
「みなとちゃん?」
「きゃ!」
急に名前を呼ばれたものだからびっくりして少し跳ねてしまう。
その様子を見て、クスクスと笑われてしまった。
「行こ・・・。変な店じゃないから大丈夫だよ」
そういって、ずんずんと水際さんは階段を降りていく。
店内は、やや暗めの照明だけど、雑然とした雰囲気はなく、
おしゃれな感じだった。
入口を入った正面に、バーテーブル・・・というのだろうか、カウンターのような席が6つ、そして、入口の左手に四人くらいが座れるソファ席がひとつ。
お店はこれだけだった。
お客さんは誰もいなかった。
「まだ、時間早いからね」
もう夜の8時だと言うのに、『早い』?
それが顔に出ていたのか、またしてもクスクスっと水際さんに笑われる。
「カウンターでいいよね?」
そう言われて私は水際さんの隣に座る。
「夜8時、駅前にある【Ali d'angelo】(アリ・ダンジェロ)という小さなバーで」
そう言われた。
アリ・ダンジェロはイタリア語で【天使の羽】だそうだ。
地下に降りていくタイプのバーなんて入ったことがない。
そっと入口で中を覗いていると、後ろから水際さんに声をかけられた。
「みなとちゃん?」
「きゃ!」
急に名前を呼ばれたものだからびっくりして少し跳ねてしまう。
その様子を見て、クスクスと笑われてしまった。
「行こ・・・。変な店じゃないから大丈夫だよ」
そういって、ずんずんと水際さんは階段を降りていく。
店内は、やや暗めの照明だけど、雑然とした雰囲気はなく、
おしゃれな感じだった。
入口を入った正面に、バーテーブル・・・というのだろうか、カウンターのような席が6つ、そして、入口の左手に四人くらいが座れるソファ席がひとつ。
お店はこれだけだった。
お客さんは誰もいなかった。
「まだ、時間早いからね」
もう夜の8時だと言うのに、『早い』?
それが顔に出ていたのか、またしてもクスクスっと水際さんに笑われる。
「カウンターでいいよね?」
そう言われて私は水際さんの隣に座る。

