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第59章 おそろい

頭の中でイメージをしてみる。
同じ服を着て、同じ方を向いて、あなたと歩く。

なんだろう・・・すごく、それは特別な事をしている気がする。

買い物をする、
公園に行く、
日々を過ごす。

そんな風景の中、あなたとずっと繋がっているような、
絆のような。
お洋服だけで、そんな風に思えてしまう。
それは、不思議で、涙が出そうなほど、温かな、そんな感じがした。

私はほわほわしてて、
蒼人さんは照れていて、
そんな風で、まだ話がまとまっていない内に、

「それで、このシリーズのアウターというのもありまして・・・」
ちゃっかり、店員さんは同シリーズのペアのアウターを持って、準備をしていた。

商売・・・上手な・・・店員さんだった。