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雨が好き
第80章 コーヒー
【コーヒー】

む・・・難しい・・・。

ぱたん、と本を閉じて、私はテーブルに突っ伏した。
昼下がりの『みなと町』、しかも今日は雨が降っていて、お店は開店休業状態

お客さんがいないとはいえ、店員さんがこれでは、本当はいけないのかもしれないけど・・・
お父さんはキッチンの奥で新聞を広げている。

突っ伏した私の手元には『おいしいコーヒーを淹れるために』というタイトルの本が置かれていた。

『美味しいコーヒーを淹れる』という目的はわかったけれど、どうやったらいいのか、何をしたらいいのかわからなかった私は、とりあえず図書館に行くことにした。

そこで、あれこれ調べて、本を見たり、雑誌を眺めたり。

人気のカフェって?
お店のデザインもいろいろあるみたい・・・
それから、あ、コーヒーの本ってあるんだ・・・。

そうして見つけた何冊かの本、それを借りてきていた。
今、読んでいるのは、その一冊だった。
実は、これ以外にも『コーヒーの歴史』とか『コーヒーのバイブル』なども借りてきていた。
一番、やさしそうなタイトルの本から、はじめたつもりなのだけど・・・。
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