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第98章 ふれあい

ただ、私とあなただけがいる

あなたの体温、あなたの匂いが
強く、強く感じられた

あなたの背中に回した腕に、そっと力を込める。
少しだけ汗ばんだシャツの下に感じる、私とは違う身体。
そこに、筋肉がしなやかに動くのが分かった。
手のひらから伝わってくる、強さ、そして、熱さ

トクン、トクンという、
私の心臓の鼓動はとても大きくなり、
耳元で鳴っているのかと思うほどだった。

このまま強く抱きしめあって
とけあって、ひとつになって
海の中をゆらゆらと漂って・・・

なんでだろう、私の頭の中に、
そんなイメージが広がっていく。

も・・・もう一度・・・キス・・・したい

顔を上げると、あなたと目が合う
ゆっくりと、顔が近づいてきて、
優しいキスが降ってくる。

ああ・・・
繋がっている、感じがする。

すごく、すごく安心する。