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雨が好き
第99章 春

【春】
窓の外に優しい光が溢れている。
鳥がさえずり、のびのびと羽ばたいていく。
行き交う人の服装にも、こころなしか彩りが溢れている。
ピカピカと光る、真新しいランドセル
身体よりも大きいんじゃないかと思うほどのそれを背負って
明るい笑い声をあげ、元気に走っている小学生
春休みが明けたのが残念なのか、足取りが重い高校生も
新学期が始まって、
町の朝は少しだけ活気が出てきた。
「みなと、モーニングの客入れるよ」
お父さんがくるりと店の扉の前の札をひっくり返す。
Closeから、Openに
常連のお客さんが、待ってましたとばかりに入ってきた。
ほとんどが近所のおじいさんとか、おばあさん
若い人もいることがあるけれど、毎日来るのは
やっぱりお年寄りの方が多い。
モーニングを注文
ブレンドがひとり、
アイスティーがひとり、
おばあちゃんはアイスカフェオレ
そして、窓の外を行き交う人が少し落ち着いた頃、
『みなと町』にも午前中のエアポケットのような『空白の時間』がくる。
窓の外に優しい光が溢れている。
鳥がさえずり、のびのびと羽ばたいていく。
行き交う人の服装にも、こころなしか彩りが溢れている。
ピカピカと光る、真新しいランドセル
身体よりも大きいんじゃないかと思うほどのそれを背負って
明るい笑い声をあげ、元気に走っている小学生
春休みが明けたのが残念なのか、足取りが重い高校生も
新学期が始まって、
町の朝は少しだけ活気が出てきた。
「みなと、モーニングの客入れるよ」
お父さんがくるりと店の扉の前の札をひっくり返す。
Closeから、Openに
常連のお客さんが、待ってましたとばかりに入ってきた。
ほとんどが近所のおじいさんとか、おばあさん
若い人もいることがあるけれど、毎日来るのは
やっぱりお年寄りの方が多い。
モーニングを注文
ブレンドがひとり、
アイスティーがひとり、
おばあちゃんはアイスカフェオレ
そして、窓の外を行き交う人が少し落ち着いた頃、
『みなと町』にも午前中のエアポケットのような『空白の時間』がくる。

