この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
雨が好き
第15章 病室
だから、蒼人さんは少しでも意識がある彼女に多く会うために、仕事をできるだけ早く切り上げ、休みを取り、病室にいる時間を長くしていたという。

「ある日、冬にしては珍しい大雨がふりました。夜半にかけて次々と降り注いでいたのが、まるでどす黒い雨のように感じられたのを覚えています。」

蒼人さんも、当時、病室の窓から、その不吉な雨を見ていた。時折鳴り響く冬の遠雷に彼女は身を震わせていた。

「ぎゅっと、掴んだ彼女のやせ細った指の感触、冷たい体温は今でもありありと思い出せます。でも、そうして手を握っていれば、彼女は少し安心そうでした。」

しかし、そこで事件が起こった。

「僕が管轄する森で、土砂崩れが起きてしまったのです」

管轄する区域で土砂崩れが起これば、レスキュー隊や自治体と協力して救助に当たらないわけにはいかない。

「病室で知らせを受けた僕は、彼女の顔を見ました。彼女は笑ってうなずいたんです。それがあなたの選んだ仕事だから・・・と。」
/267ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ