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雨が好き
第116章 抱擁
「ごめんなさい。やっぱり遅くなっちゃって・・・」
「うううん。大丈夫、まだ、帰っても九時だし。いつもより早いくらい」
「そう?」
「うん」
なんとなく、別れがたい。
本当は駅まで・・・
ううん、何となればお家まで一緒に・・・に行きたいけれども
そういうわけにもいかない。
ちゃんと、帰してあげなくちゃ・・・。
蒼人さんもお手伝いしてくれて、
片付けも終わってしまって、
いよいよ、帰るねってなって・・・
せめてもと、『みなと町』の木の扉の外まで一緒に。
扉を閉めた時、多分私から、ぎゅっと蒼人さんに抱きついてしまう。
蒼人さんを近くに感じて、それで少し落ち着いて、
私は、彼の顔を見上げた。
「また、来てください」
「うん」
優しいお顔。
きゅっと、蒼人さんの腕にも力がこもる。
誰かが横を通った気がするけれども、
それよりも、なによりも、今ここで蒼人さんといっしょにいる方が、
私にとっては大事だった。
「うううん。大丈夫、まだ、帰っても九時だし。いつもより早いくらい」
「そう?」
「うん」
なんとなく、別れがたい。
本当は駅まで・・・
ううん、何となればお家まで一緒に・・・に行きたいけれども
そういうわけにもいかない。
ちゃんと、帰してあげなくちゃ・・・。
蒼人さんもお手伝いしてくれて、
片付けも終わってしまって、
いよいよ、帰るねってなって・・・
せめてもと、『みなと町』の木の扉の外まで一緒に。
扉を閉めた時、多分私から、ぎゅっと蒼人さんに抱きついてしまう。
蒼人さんを近くに感じて、それで少し落ち着いて、
私は、彼の顔を見上げた。
「また、来てください」
「うん」
優しいお顔。
きゅっと、蒼人さんの腕にも力がこもる。
誰かが横を通った気がするけれども、
それよりも、なによりも、今ここで蒼人さんといっしょにいる方が、
私にとっては大事だった。

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