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雨が好き
第117章 会いたい気持ち
【会いたい気持ち】

また明日・・・明日・・・
蒼人さんが、帰る時、私はとても苦しくなってしまう。

前は、こんなことなかった
それはもちろん寂しかったし、少しでも早く会いたかった。

前に感じていたのは、それはなんだか形が曖昧で、ふわりとした感じ
でも、今は・・・もっと、もっと、手で触れるほどのはっきりとした感じ

もっと苦しくて、
まるで胸の中になにか、本当に塊のような何かが・・・あるみたいで

これが、もしかしたら切ないという気持ちなのだろうかと考えてみる。

今日も蒼人さんを『みなと町』の扉から見送って
私は小さくため息をついた。

「みなと・・・」
お父さんが、声をかけてきた。
あ・・・いけない・・・まだ、お店・・・お仕事中だったから

「ごめんなさい、すぐ、お片付けするね」
「うん・・・いや・・・」

私は慌ててテーブルの上のカップを片付けて消毒とダスターをかける。
そんな私を見て、お父さんが何かを言いかけたみたいだったけど・・・。

お片付けをしながらも、私の胸はなんだかざわざわとしてて落ち着かなくて
なんだろう、曇った空みたいに重たかった。
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